人生で最初で最後のオランダ出産記録です。
37週目で逆子発覚からの病院で検診後、赤ちゃんの発育不全を指摘され
、バルーンと促進剤での出産を宣告されました。。
その後、ドクターとの対話を重ね、38週6日目に入院することが決定。
本心としては、もっと自然な出産の形で、赤ちゃんを迎えたかった。。
少し心残りではありましたが、
今振り返ると出産を無事に終えられたことに、本当に感謝をしたいと思います。
さて、入院予定日当日。
PM 6:00 まずは子宮口のチェック。
ここで3センチ以上開いていれば、バルーンはせずに促進剤のみということでしたが、1センチのみということで、夜の19時からバルーンを入れる処置を行って、一晩入院することになりました。
人生初体験のバルーンは、思っていたよりも痛みはなかったですが(入れる時の痛みは多少ありました)しかし!違和感がもの凄く、、そのまま一晩寝て下さいと言われたものの、案の定ほとんど寝れずに朝を迎えました。出産したらのんびり見れないと思い、ユーチューブでお笑い動画を見て過ごす一晩でした。
娘を出産後、今まで離れて夜を過ごしたことがなかった私と娘。これがパパと娘だけの初めての夜でした。一度は夜泣きをしたそうですが、翌朝には元気に病室にやってきてくれました。一安心。
AM 7:00
さて、翌朝部屋にドクターがやってきて子宮口の開きをチェックし、三センチの開きを確認出来たので、そこでバルーンを抜きます。
AM 8:00
部屋を移動して、まずは膜を破り破水させ、促進剤を入れ始めました。
ここで朝食を頂きます。
この中から食べたいものを選んで、さらに食べたい数まで記入してねと看護師さんから用紙を渡されました。「ええ!好きな数だけ食べてもいいの?!」と、「やったー!」なんて思いながら、ウキウキしていましたが、促進剤を入れながらでは大して食べれないのも前回の出産でよく分かっていたので、、控えめにしときました。
りんご、オレンジはそのままドーン!です。予想はしていたものの、少し笑ってしまいます。オランダらしい。
AM9:00
促進剤を入れ始めて、少しずつ痛みが出てきましたが、まだまだ全然耐えられます。二回目の陣痛を経験して思うことは、やっぱり拒んではいけないということ。受け入れることで、痛む感覚も少し和らぎますし、赤ちゃんの負担もへると思います。下がりやすくなるし、子宮口も開きやすくなる。
と、ここで夫と娘が部屋に到着です。
娘はというと、いつも通りで、出産が始まろうとしているのも分かっているんだかいないのだかという感じ。リラックスムード。やることも無いので、iPadで動画を見てもらうことにしました。
促進剤を始める前にも言われたのですが、「無痛で分娩してもいいけど、薬は使う?」という質問をここでもされました。日本の場合は、予め出来る産院で行わなければ、簡単にはできないので、オランダでは一般的なことなのかもしれません。「大丈夫です」と断るといつも不思議そうな顔をされました。オランダでは、自宅出産にも、無痛分娩にも理解があります。「その人がどう出産したいか」が尊重されているのだと思います。陣痛無しで産むなんて…自宅なんて自然派志向の極少数派でしょ…なんて声は聞こえにくい環境がオランダなのでしょう。
AM 10:00
だんだんと陣痛が強まってきたのが、このあたり。意識して、いきみ逃しを始めます。だんだんと前回の陣痛の痛みを思い出し、「そうそうこれこれー!」なんて思えているのは、やっぱり経産婦の特権!なので、前回よりも格段に冷静に痛みを流すことが出来ましたし、何故か夫の肛門ゴリゴリが驚くほどに上達しており、これにびっくり!!
AM 11:00
ここまできて、だんだん話すのも億劫になってきたころに、看護師さんから娘は分娩中は部屋に居れないと言われます。
えええ!今、言うの!?知らなかったんですが!!
まあ日本ならば、外で待つことになるでしょうが、オランダなので大丈夫だと思っていたのと、今まで何も言われていなかったので娘を預かってもらう手配をつけていませんでした。
ということで、夫は私のお尻をぐりぐり押しながら、預かってくれる方を探します。ここはオランダ、他に家族も親戚もいません。ハーグの友人何人かに連絡を入れ、なんと運よく病院近くに住む方が駆けつけてきてくれたのです!!
その方が到着し娘を引き渡した直後ぐらいから、いよいよいきむのを逃すのが難しくなり、看護師さんを呼んでもらいと、10センチ開いていました!
バタバタと用意が進み、ドクターから前回の覚えてる?と聞かれ、やっぱり最後にはいっぱいいっぱいになっていたので、きれぎれの声で「NO~~~!!」と答えてました。
いきみはじめて、10分ほど。
PM 12:00
息子が誕生しました。
小さいと言われていた息子は2900グラムの体重で生まれてきてくれました。やっぱり泣きました。つわりも大変だった。妊婦で過ごすオランダの冬も厳しかった。色々乗り越えて、やっと会えました。
赤ちゃんは小さくて、はかない。そして温かい。
息子は私たち家族を選んできてくれました。
さて、私は会陰が少し破けたようで2針麻酔無しで縫いましたが、地味にここが痛い。
そこから娘と息子がご対面!娘を預かってくれるために、駆けつけてきてくれたママさんにもご挨拶をし、シャワー、着替えを済ませると、私は車椅子に乗り、赤ちゃんを抱っこしたまま、看護師さんと共に病院のロビーへ。
この時、PM2:00。
二時間後には、玄関で看護師さんと「さよなら」をしていました。「あなたの出産はパーフェクトだったわ!」とたくさん褒めてくれて、それもまたオランダらしいです。
そこからは友人の車で家族四人になって私たちは家に帰りました。
二回目の妊娠、出産は全然あっという間でなくて、私にとってはオランダの厳しい冬と共に歩んだ長い日々でした。本当に無事、終わって良かったです。
息子が生まれてきてくれたその日は、長いオランダの冬が終わったことを知らせてくれる温かい春の陽気でした。
こちらは娘の幼稚園の先生と他の子どもたちが作ってくれました。可愛らしくて、ほっこりします。
*最後までお読みいただきありがとうございました*
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