生後一週間で、原因不明の感染症と闘う。

生後一週間で感染症にかかり、緊急搬送された息子。

その後、地元の総合病院から隣町の大学病院の集中治療室へ。

この大学病院、実は妊娠中に一度心臓に問題がないか、エコーの再チェックで来ていた病院でした。こうしてここに戻ってくることになるとは、まさか思ってもいませんでした。

新生児の病棟につくと、落ち着いて寝ている息子がいました。

小さな体の周りは、たくさんのモニターとチューブに囲まれています。

なんだか、ドラマか映画の中のような感覚でした。

色々な検査もするも、何の感染症なのかは不明のままです。

様々な種類の抗生物質を投与されます。

そうして少しずつ状態が安定していきました。

担当のドクターやナース達は、挨拶に「コングラチュレーション」と出産を祝っての言葉を投げかけてくれますが、「この状況は全然コングラチュレーションじゃないから」と内心呟いていました。産後のボロボロの体と心には、なんの余裕もありませんでした。

ナースさんたちは本当にテキパキと働いてくれます。私はただ見守るだけ。

入院後2日ほどたって、おっぱいの維持をしてとナースさんから搾乳器のレンタルの話がありました。バタバタしていて、すっかりおっぱいのことは後回しになっていました。あの時、看護師さんから声をかけてもらえていなかったら、すっかりおっぱいを枯らしてしまっていたと思います。

入院中もそう、なにより退院した時のために、今の私の仕事はおっぱいを維持することでした。

そして久しぶりに息子を抱っこすることが出来ました。

それまで弱弱しく泣くか寝ているだけだった息子が、抱っこした瞬間に笑顔を見せてくれました。久しぶりに見れた彼の穏やかな顔。

目はつぶったままですが、「私だって分かってくれたんだ、安心してくれたんだ」、と一瞬で心が満たされます。励まされたのは息子ではなく私の方でした。

モニターの数値も安定し、集中治療室で三日過ごすと今度は生まれた家の近くの病院へ搬送されて戻りました。今度は私も一緒に救急車で戻ります。

完全に回復するまで、そこで過ごすことになりなした。

*最後までお読みいただきありがとうございました*